進まない作業

消えた年金問題、消された可能性の高い年金記録問題がなかなか解決に向かって進んでいきません。社会保険庁は、昨年10月から標準報酬月額が実態と違い低く引き下げられている、つまり給与額が改ざんされた可能性の高い2万件の記録の保持者(すでに年金受給者)を戸別訪問し、消された年金記録解明に向けた実態調査を始めました。今朝の党の部門会議でその調査結果の中間報告を受けたところです。
調査報告によれば、昨年11月末までに訪問した件数は7,790件。そのうち、記録が事実と違うと答えられた方が4,249件。記録が改ざんされている可能性があると答えられた4,249件のうち、訂正してほしいとの意思を持つ方が2,001件。つまり、社保庁の職員が個別に訪問をして調査をされた方の4人に1人は記録が間違っているので直してほしい、と言われています。
この方々は、記録が調査をされた結果、ご本人の記録が訂正されると年金受給額が増える可能性の高い方です。迅速に調査を行うべきだと私たちは何度も社保庁、厚生労働省に要請を行ってきましたが、記録が改ざんされた可能性が高いので訪問調査を行っているにもかかわらず、この方たちの記録が訂正され、正しい年金額に戻った方がどれくらいおられるのかを社保庁は把握していませんでした。
社保庁の指示によって、昨年末から、社会保険事務所の不適切な事務処理によって厚生年金の標準報酬月額が不当に低く引き下げられた事案、加入期間が故意に短く改ざんされている事案に関しては第三者委員会ではなく各事務所が調査を行い、職権訂正が出来るようになりました。これによって、記録訂正の事務処理時間がこれまでより少しは早くなるので、この判断は評価できます。その結果、2月9日までに7件の記録が社保事務所で記録の訂正処理が行われたところですが、実は、昨年末以前、2万件の訪問調査が始まって記録を直してほしいと言われた2,001人はこの事務所での職権訂正の対象外だったことが今朝の会議で明らかになりました。同じ改ざんの可能性の高い方々の間で、救済のあり方に平等制が担保されていないことはあってはならないことなので、少なくても2,001人の内、事務所での職権訂正対象となる773人には再度、連絡を取って社保事務所で相談を行ってもらうべきだとの提案をしたところです。
さらに、今朝明らかになったことは、消えた年金記録が訂正されたとしても、訂正記録が本来の記録に統合され再裁定が行われる作業が滞っていて、なかなか改善されていないことです。
昨年1月から11月までに社会保険業務センターが受付けた訂正記録は105万件あるものの、まだ全く手つかずの事案が78万件もあります。このセンターで記録が統合されないと未払い分の年金を受け取ることは出来ません。政府は、記録が統合され未払い分を支給するまで平均で7ヶ月かかっていると言われますが、ご高齢の方にとっては1日も早く未払い分の年金を受け取りたいと思われていることを考えると、あまりにも作業に時間がかかり過ぎだと言わざるを得ません。
私たちは、予算をつけ、人を配置し、とにかく作業を迅速化すべきだと国会で何度も何度も政府に対して提案をしてきています。麻生総理は「常識的には3ヶ月くらい」と答弁し、作業を急がせるという主旨の発言を繰り返していますが、総理の指示が社保庁には届いていません。
総理の言葉が行政の長としての重みを持たれていないことに愕然としています。

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