徹底審議を

中川財務大臣が辞任をされました。
この財務大臣辞任をめぐる麻生総理の判断のぶれは、統治能力に大きな疑問を感じさせるものです。
新たに財務・金融大臣を兼務されることになった与謝野経済財政担当大臣は、09年度本予算案の早期成立を最優先課題とされました。現下の経済情勢の元、予算を成立させ経済対策を講じることを私は否定はしませんが、一般会計と特別会計をあわせて200兆円もの予算を、何にどうやって使っていくのかという予算委員会における徹底審議は省かれるものではありません。
内閣内の問題によって衆議院予算委員会の審議は相当遅れています。現段階で審議が行われた時間は35時間。昨年の衆議院予算委員会で政府予算案が審議された時間は85時間であったことと比べても、まだ審議不十分な状態と言えると思います。
ところが、衆議院の予算委員会で今週月曜日に行われた中央公聴会が野党欠席のもと決められました。明日19日に予算案の委員会採決の前段となる分科会を、衆議院予算委員会で行われることも野党に丁寧な相談をすることなく、与党の賛成で決定されました。
予算をただ成立させさえすれば、すぐさま経済対策になるものではありません。与野党の知恵を出し合い、限られた財源を効率的、かつ費用対効果の高い政策をまとめた予算に仕上げることが望まれます。政府内からは平成21年度補正予算案の話が聞こえてきますが今、政府に望まれるのは思い切った予算案の組み替えではないでしょうか。

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