政府系公益法人取りまとめ(11.7.12)

   昨年5月に行った政府系公益法人を対象とした事業仕分けを終え、まずは仕分け対象となった法人の事務事業の見直しを行うと同時に、全ての政府系公益法人に類似の問題はないかとの検証と、全ての事務事業の精査、国からの支出の見直し、公務員の再就職問題を改めることを各府省に行っていただき、行政刷新会議で整理をしてきました。

 その取りまとめとなる「政府系公益法人の見直し」が、今日、枝野担当大臣から閣僚懇談会で報告をされ記者会見で明らかにされました。

 各府省において政務三役を中心に所管の公益法人への支出の見直し、権限付与の見直し、不要・過大な資産の国庫納付要請などを行っていただき、取りまとめた内容は今後、HPを通じて全て公表をしていきます。また、今日の取りまとめで政府系公益法人改革を終えるのではなく、この内容を公共サービス改革推進室において市場化テスト対象の検討資料とすると共に、総務省の行政評価・監視の実施に活用してもらい、政府一丸となって連携を取り、更に改革を深化させ、税金が効率的に使われるための努力を続けていきたいと考えます。 

① 公益法人関連への支出の見直し

 * 支出件数3887件のうち、3284件の見直しを行いました。

『見直しの概要』

○ 競争性の高い契約形態への見直し ⇒ 884件

 例) 随意契約から最低価格落札方式の一般競争入札に変更(国際交流サービス協会)

○ 契約条件の見直し ⇒ 1031件

 例) 複数ブロックに分割発注することで参入緩和(林道安全協会)

○ その他発注業務の見直し、経費節減 ⇒ 786件

 例) 他事業と統合した上で、23年度概算要求から委託費の総額を約4割縮減(全国労働保険事務組合連合会)

○ 22年度において民間企業等が受注 ⇒ 275件

 例) 電波産業会、日本観光協会、日本環境協会等、21年度に公益法人が受注していた支出を民間企業が受注。

○ その他の見直し ⇒ 143件

 例) 事業内容を精査し、メニューの一部を廃止すると共に目標設定についても見直し

   (海外林業コンサルタンツ協会)

○ 22年度限りで廃止 ⇒ 390件

 ② 権限付与の見直し

* 国からの権限付与(特定の法人が法令等に基づいて指定、認定、登録等を受けて特定の事務・事業を実施している場合などをいう)について見直しを実施。

 法令の根拠なく権限付与が行われていた問題案件(13件)については、全て廃止することにした。

 公益法人が指定、登録などにより法令に基づく権限を付与されているもの430件のうち、各府省で38件の見直しを実施。

『見直しの概要』

○ 権限付与の廃止

 法令根拠のないもの ⇒ 13件

 例) 更新時講習において使用する教材として特定の公益法人が作成する冊子名を通達から削除

    (全日本交通安全協会)

     法令に基づくもの ⇒ 13件

 例) 国際観光ホテル・旅館に関する情報提供実施機関としての指定の取り消し(日本観光協会)

○ 指定法人数に拡大による競争性の確保など運用の改善 ⇒ 4件

 例) 国有林の収穫調査に係る指定法人につき、説明会やHPにより制度等の紹介を実施した結果、22年度中に6者から12者に拡大(日本森林林業振興会等)

○ 国民負担の軽減 ⇒ 16件

 例) 精神保健福祉士試験受験手数料を11,500円から9,750円に引き下げ(社会福祉振興・試験センター)

○ その他の見直し ⇒ 6件

  ③ 不要・過大な資産の国庫納付

* 内閣府公益法人行政担当室から各府省に対し、所管する政府系公益法人において内部留保率が30%を超えており、国・独立行政法人からの支出等がある場合には当該法人に対し、各法人の収入に占める国・独法からの支出等の割合等を考慮の上で国庫等への納付要請を検討するよう依頼。

 これに加え、各府省において第一弾、第二弾及び第三弾の事業仕分けの評価結果等を踏まえた国庫納付について検討した。

 各府省において、検討対象となった242法人、約1006億円について、各法人の収入に占める国・独法からの支出等の割合や内部留保が積み上がった理由などについて考慮し、70法人に対して国庫等納付を要請。

  (金額を明示して要請があったものは56法人約598億円)

 各法人はこれを受けて国庫納付の可否を判断し、これまでに7法人から合計約590億円が国庫納付されることになった。

『見直しの概要』

○ 各府省からの国庫等納付要請に応じて国庫納付されることとなったもの

    塩事業センター                     404億円

    国有財産官吏調査センター               2億円

    大蔵財務協会                       0.2億円

    全国農地保有合理化協会               143億円

    海外漁業協力財団                      20億円

    ベンチャーエンタープライズセンター           3億円

    民間都市開発推進機構                  18億円

○ 各府省から国庫等納付要請を行い、納付の時期、金額が未定なもの

    道路保全技術センター、関東建設弘済会ほか国交省所管42法人

    東京社会保険協会

    全国農協観光協会

○ 各府省において納付要請を検討中なもの

    防衛施設周辺整備協会

○ 各府省から国庫納付要請をしたが、法人から納付困難との回答があったもの

    日本工学アカデミーなど内閣府所管3法人

    太平洋人材交流センターなど外務省所管2法人

    日本養豚協会など農水省所管11法人

 ④ 指導監督基準に基づく指導監督の徹底

* 所管府省で公益事業比率の是正や情報公開の徹底など指導監督基準に基づき指導監督を行い、問題がある法人については見直しを徹底

○ 定款・寄付行為や財務諸表、役員名簿などHPで公表すべき情報を適切に情報開示していなかった549法人に対し、所管府省から始動を実施し、すべて対応済・対応予定

○ 会計基準に沿った経理が行われていないなど経理上の問題があった40法人に対して、所管府省から始動を実施しすべて対応済・対応予定

○ 平成21年度において公益事業比率が2分の1未満で是正を要する409法人に対して、所管府省から始動を実施。新制度の法人への移行に際して、内閣府公益認定等委員会において厳正に審査

※具体例

① 競争性の高い契約形態への見直しの例

「21世紀パートナーシップ促進招聘事業」運営業務委託(国際交流サービス協会)

 平成22年度の執行段階において、随意契約から最低価格落札方式の一般競争入札に契約形態を変更し、一者応札が改善された。競争の結果、平成22年度は当該法人ではなく、他の民間企業が本事業を落札。

 (落札額は約1.4億円(前年度比▲0.9億円 ▲39%))

 この他、平成21年度に公益法人が受注していた契約271件について、22年度は民間企業が受注した。

 ② 契約条件の見直しの例

「国有林道等交通安全管理業務」の見直し(林道安全協会)

  1)施設点検業務と安全指導等業務の分割発注

  2)施設点検業務は森林管理局管内を複数ブロックに分割

  3)HP等に業務の詳細な内容を掲載

  4)業務の説明会の開催

 を実施し、この結果全国で入札参加者が平成21年度3者から平成22年度17者に増加。

 これによる経費節減効果約▲3200万円 ▲20%

  (21年度約1億5528万円 ⇒ 22年度約1億2385万円)

 ③ その他発注業務の見直し・経費節減の例

「労働保険加入促進業務委託費」の見直し(全国労働保険事務組合連合会)」

  平成23年度では、事業の目的が類似の雇用保険活用援助事業と統合した上で委託費の総予算額を縮減。

  (▲5.9億円 ▲40%)

  22年度約6.5億円(雇用保険活用援助事業との合計額で約14.5億円 ⇒ 23年度約8.6億円

 

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