蓮舫代表代行は18日午後、定例記者会見を開き、同日閣議決定が予定されている補正予算などについて見解を述べた。
蓮舫代表代行は、補正予算の中でも特に低所得の高齢者に3万円を給付するとしたことについて、「補正予算の中身は驚くことばかりだが、もっとも驚いたのがこの3万円のバラマキだ。何のために行うのか、全く分からない。国会を開いてその意味合いを安倍総理が語ってくれるならまだしも、与党の中だけで議論をして、われわれに見えないところで決定してばらまく。いったいこの政権は、財源は国民の税金だということを認識しているのか」と批判した。
一方で、昨年の消費増税の際に低所得の子育て世代への支援として給付してきた「子育て世帯臨時特例給付金」が廃止されることについて「高齢者への給付金として4千億円ばらまいて、子どもへの給付金400億円は削減する。本当にこの政府は、まさに政治の力がほしいと思っている子どものことを考えているのかということが、はっきりした」と語った。
記者団から、同日、衆院で民主・維新両党が統一会派の届け出をしたことを踏まえ、あらためて統一会派に期待することを問われ、「会派の所属議員数が増えたことを活かして、今の安倍政権の間違いやおかしさをただし、私たちの考えを主張をしてほしい」と応じた。また、これに関連して、参院側では生活の党や社民党との統一会派を模索する動きがあると一部で報じられたことについては「基本的には政策で合意できれば統一会派ということは否定しないが、優先順位というものがある。維新の党とは時間をかけて政策の調整をした結果としての統一会派だが、他の政党とはそうした調整もまだだ」と述べた。
蓮舫代表代行自身が次期通常国会でただすべきテーマは何かと問われ、「基本的には『バラマキ』になるだろう。財源なき軽減税率、高所得者にも恩恵、高齢者に3万円、子どものお金は切る、子どもの貧困対策は民間からの寄付による基金で、しかもそこには300万円しかない。この政権の立ち位置がはっきりした。投票に行ってくれる人たちには甘いアメ、投票に行けない子どもたちの貧困という現実からは目を背ける。1億総活躍と言っているが、やっていることは違う」と述べ、政府の説明を聞いた上で、民主党の政策を示したいと意欲を述べた。
大手3メガバンクが自民党への政治献金再開の方針を決めたことについては、「基本的には政治献金は各企業の意思であり、どうこう言う立場にない」と前置きしたうえで、「全体として見ると、巨大なバラマキ、財源先送り、企業との献金でのつながりなど、ずいぶんと先祖がえりをしているなあというのが率直な印象だ」と述べた。その上で「政治献金は、その企業と政党との距離感が縮まり、なんらかの供与をもたらしているのではないかという疑義を持たれないようにすることが大事だ。私たちはその透明化をこれまでも言ってきたし、これからもそこは曲げることはない」と述べた。
本文は民主党HPより転載。