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蓮舫代表代行は21日午後、国会内で定例記者会見を行い、週刊誌で報道された甘利明経産相の金銭受領疑惑について、「(報道内容が)事実なら大臣辞職ではなく、議員そのものの立場も問われる」と述べ、速やかに説明責任を果たすように求めた。
この日の参院決算委員会でこの問題を取り上げた民主党の安井美沙子、江崎孝両議員の質疑を受けて、蓮舫代行は「まだ記事を読んでいないとは信じられない。先週末に取材依頼があって、少なくとも大臣はどういう内容なのか知っていたのではないか」と疑問を呈し、さらに「大臣室や自分の地元事務所で金をもらったり、あるいは公設秘書が口利きをして金をもらったり、国家公務員に口利きをするために商品券をもらったら『あっせん利得』だ。このことが事実なら大臣辞職だけではなく、議員そのものの立場も問われる」と感想を述べた。「政治家はたくさんの人に会うが、大臣室や自分の地元事務所で会ったことは覚えておきながら、お金をもらったことはあいまいというのは、お金をもらうことが常態化されていたのかと勘ぐりたくなる」とも指摘した。
今後の国会での追及については、「まずは事実関係をご本人の口からしっかり説明していただくのが大前提。記憶があいまいだとか調査をするからと先送りしてはいけない」とし、「早々に調査をして早々に結果を国民に説明していただければ、予算委員会も予算の問題に集中して政策議論が出来る」と述べた。
TPP担当大臣としての質疑への影響については「当然ある。担当大臣だからと言って政治とカネの問題や疑惑に答えなくていいとはならない。まず答えてもらうのが先決」と断じた。
今回の大臣の疑惑報道に関連して、ジャーナリズムと政治の関係を記者から問われた蓮舫代行は、「現政権に対して批判的なキャスターやコメンテーターが次々と番組を降板している風潮がある。いろいろな意味でメディアが萎縮し、官邸の方向を見ている風潮もある。そうした中で、週刊誌が矜持(きょうじ)を見せて、長期間にわたって取材した成果を、大手メディアが後追いで『週刊誌報道によれば』と報道する姿は、日本のメディアでは珍しい光景だ。『週刊誌報道ごときを国会の委員会で扱うな』という批判が一部にあるのは十分承知しているが、既存メディアで追い切れなかった、私たちが自分たちの調査で把握できなかったものを取り上げてくれ、それが国民の関心の深い中身であれば、私たちは国会でしっかりと問うていきたい」との考えを語った。
また蓮舫代行は記者会見の冒頭で、東京市場で日経平均株価が年初から大幅に下落していることに触れ、株式での運用を大幅に増やしたGPIFの年金積立金運用について、「国民の年金原資がいったい数週間でどのくらい毀損(きそん)しているのか。リスクへの危機感を政府は持っているのか、あらためて問いたい。原油安とか中国経済の失速といった外部要因は確かにあるが、アベノミクスが安倍総理の経済政策の成果だと言っていた割には、『いいときは自分、悪いときは他人のせい』と、経済政策としてあまりにも脆弱(ぜいじゃく)なことを露呈している」と懸念を示した。
(本文及び動画は民主党HPより転載)