ワクチン先行接種開始に「不安に寄り添った丁寧な説明を」とあらためて要望 会見で蓮舫代表代行
蓮舫代表代行は17日夕、国会内で定例の記者会見を開き、(1)新型コロナウイルスのワクチン先行接種開始(2)東日本大震災・原発事故からまもなく10年――等について発言しました。
蓮舫代表は冒頭、新型コロナウイルスのワクチン接種が同日、医療従事者約4万人を対象に始まったことを受け、政府に対し、「国民の不安に寄り添った丁寧な説明を」とあらためて要望。高齢者への接種開始が4月以降とされるなか、安定供給・接種ができるのか、ワクチン確保のめどがきちんと立っていないことに、「今日も予算委員会等で確認しているが未定とのことで、なかなか審議が深まらず残念だ。特に自治体の負担が大きくなる。すでに現場は感染症対策で大変ななか、ワクチンの日程感が分からないのでは、人手や場所の確保、どのような計画を立てればいいか、めどが立たないと思う。政府には安定確保に全力で努めていただくとともに、自治体にはいち早く情報共有と計画の提案をし、国民にはきちんとした情報発信をしていただきたい」と求めました。
来月3月11日に東日本大震災・原発事故から10年を迎えることに、あらためて亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、「今なお困難な環境で暮らさざるを得ない方たちも数多くいらっしゃる。引き続き寄り添っていかなければいけない。灯を消してはならない」と強調。その上で、13日午後11時7分頃に発生した最大深度6強の地震について、気象庁が東日本大震災を起こした東北地方太平洋沖地震の余震と考えられると発表したことに、「驚きを禁じ得なかったが、大きな揺れ、あるいは映像で見る福島、宮城などの被災状況を見ると、恐怖、怖さはどれだけ大きかっただろうかと思う」と述べました。その上で、審議中の2020年度予算案について、「福島復興の予算が前年比半分以下になっている。状況は刻々と変化するなか、12月に作った予算案で本当に被災者に寄り添う対応ができるのか」と懸念を表明。「予備費があるので、例えばグループ補助金を含めて被災地の皆さんが求める声に迅速に対応していただきたい」と求めました。
自民党は16日、女性議員による党の要職や役員会メンバーに女性議員の登用を求める提言を受け、会議や女性参画などが役員会や総務会など党の意思決定を行う重要会合に、女性議員を毎回5人程度、オブザーバー参加させる方針を明らかにしました。この件への受け止めを問われた蓮舫代表代行は、「政党の意思決定の場に参加して、どういう議論がされているのかを聞く機会は否定されるものではないと思っている。ただ、今回の申し入れの『女性を登用してもらいたい』という要望の帰結点が見学というのはちょっと方向が違うのではないか」とコメント。
また、島根県知事が同日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込めていないなか、東京オリンピックを開催すべきではないとして、このままの状況が続くのであれば聖火リレーについては中止せざるを得ないとの考えを示したことについては、「預かっている県民の命、身体、安全と安心を守っている、自治体の首長の発言は極めて重い。そうした五輪関連の催しが、今の県の状況にとってふさわしくないと判断された発言だとすれば、なぜそのような思いに至っているのか、他の自治体はどのような考えなのか、丁寧に声を聞くべき。五輪関連の催しは、感染症が公になる前に計画されたものに沿っているもの。柔軟な対応を取るべきではないか」と述べました。
本文、画像とも立憲民主党HPより転載