参議院決算委員会 答弁

送信者 2011年6月

【答弁内容の一部】

(地方消費者行政活性化基金の評価及び対応)平成20年度の造成後​、国会審議や現場関係​者等からの意見等を踏​まえ、
①平成21年7月に消​費生活相談員を新たに​配置したり増員した場​合には、人件費にも活​用可能とする。
②平成22年8月に、​既存の相談員の報酬引​き上げにも活用可能と​するとともに、基金の​取り崩し期限を1年延​長するなどの運用見直​しを行ったところ。

平成21年度、22年度の2年間で、消費生活センターは、150か所増加、消費生活相談員は約550名増員、180程度の自治体で消費生活相談員の報酬引き上げなど、地方交付税増の効果と併せて消費者行政の充実・強化に向けた動きがみられるところ。

消費者庁としては、引き続き、地方自治体との意見交換の実施など、あらゆる機会を捉えて「基金」の有効活用や消費者行政の充実・強化を働きかけてまいりたい。

なお、今般の東日本大震災により消費者行政の機能が低下した自治体をバックアップするため、特に被害の大きかった岩手、宮城、福島、茨城の4県については、基金の取り崩しの限度額を各自治体の消費者行政予算の同額から2倍までとするとともに、取り崩し期限の追加延長などを可能としたところ。

(地方消費者行政活性化基金終了後の地方支援について)地方消費者行政の充実・強化に当たっては「地域主権改革」の趣旨を踏まえることが大前提である。国からの指示やひもつき補助金による誘導ではなく、地域住民の意思に基づく消費者行政の充実・強化を実現することがその持続的な充実にとって不可欠である。

このため、地域住民の消費者問題に対する意識を高める地道な取り組みが重要であり、各地域の消費者問題に携わる団体・グループ間の情報交換・意見交換などを行う交流の場である「地方消費者グループフォーラム」の更なる充実を図るなど地域住民主導の消費者行政の充実・強化のための環境整備に取り組んでまいりたい。

さらに、地方自治体の担当職員・相談員向けの研修の充実や、情報交換の強化なども図っていきたい。

また、基金終了後の財源については、全体の地域主権改革が進む中で、自治体が自らの裁量で自由に活用することができ、かつ、恒久的な財源の中で地方消費者行政を充実していくことが重要であると考えている。

具体的には今後、来年度以降、段階的に経常的経費の一括交付金化を実施することとしており、その対象分野に消費者行政を含めていくことや、地方交付税の算定における消費者行政の分野のウエイトをさらに増やしていくことについて働きかけていくことを検討したい。

(消費者事故の迅速な対応について)消費者事故の発生に際しては、消費者の安全・安心を確保するために、最も適切な対応を取っていく。消費者担当大臣として自らが実施すべき施策についてはただちに着手するとともに、他省庁が対応すべき施策については、その実施を働きかけることにより、政府一体となって迅速な解決を図ることとしたい。

発生した消費者事故等の問題解決に向け、関係する省庁間の施策の統一を図るために特に必要があると認めるときは、内閣府設置法第12条第2項に基づき、関係行政機関の長に対する勧告権を行使することになる。

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