情報提供をお願いします。
今日、参議院予算委員会で安倍内閣に質問をしました。130425参予算委員会議事録
テーマは「復興予算の流用」。
昨年秋、野田内閣の執行している被災地の復興・復旧事業が被災地とは関連性が薄いのではないか、とメディア、国会で指摘、批判をされました。私自身も参議院の決算委員会で質問を行い(蓮舫決算委員会議事録平成24年10月18日)、シー・シェパード対策予算や刑務所内の重機購買費、リチウムイオン電池購買者への補助など、被災地の復興・復旧と関連性の薄い事業の執行停止を強く要請しました。
一つ一つの事業の必要性は否定はしません。が、問題は、これら事業の財源が復興増税で賄われていることです。国民に被災地の復興・復旧のための増税をお願いしておいて、その使われ方が全国でばら撒かれるような使い方をされるのは理解を得られません。
そうした予算を編成した責任は民主党政権にあります。
だからこそ、流用などと指摘される税金の使われ方は一掃すべきで、そのチェックを行い続ける必要が私達はあると思い、私は昨年の自分の質問以降、政権交代を経てもこうした事業の行方を追い続けてきました。
昨年の質問でも問題視して、こだわって追いかけてきたのが『基金』で行われている事業です。
基金への支出は国からの『補助金』として支払われ、支出した時点で執行率が「100%」になります。基金管理団体から実際に基金設置目的の対象に補助される実際の執行率が例え「0%」でも、です。
この基金の執行率を詳細に調べると、実は需要のなかった事業、あるいは法人に貯めこまれ埋蔵金化している実態、貯蓄された基金の利払い費で法人運営を賄っているなど、いくつもの問題が見受けられました。
今日の質問で明らかにしたのは、平成23年度第三次補正予算、平成24年度予算において執行済となった39の基金に、現段階で判明している未執行、使われていない補助金が1兆あるのではということです。使われていない基金事業のうち、昨年流用と批判を受けた被災地以外、全国で使える事業として積まれた事業として基金に残存しているお金も2400億あるのではないかと思われます。
昨年の流用指摘を受け、野田内閣は11月27日の復興推進会議において、執行されている事業を停止すると共に、復興施策に疑義の生じる恐れが判明した場合には執行を復興大臣、財務大臣と協議すると決定しました。
その後の政権交代で発足した安倍内閣においても、この方針は引き継がれ、1月29日に開かれた復興推進会議において、復興関連予算について不適切使用に批判を招くことがないよう使途の厳格化を行うと会議決定しています。
確かに、平成25年度予算案においては復興増税による事業は被災地に限定し、全国防災事業は一般財源で津波対策に関する事業、子どもの安全事業等に線引を行い、批判を受けた事業は見直しが行われました。ところが、『基金』が例外になっている恐れがあることがわかりました。
先述した復興推進会議における決定文。野田内閣から安倍内閣で脩文され、野田内閣の会議決定から抜け落ちた箇所があります。
野田内閣では『平成23年度第三次補正予算及び平成24年度予算において措置した復興関連予算に係る事業の内』と、基金で執行されている事業も執行見直しの対象にしていました。ところが、安倍内閣の決定した中身では『毎年度の予算編成において』と、過去執行した復興関連予算は対象から外されています。
今日の質問では、即座に基金事業の執行停止を行い、中身の総点検を行い、来年度予算で使途の厳格化を行った中身と同じ精査を行い、増税の使われ方として国民の理解を得られない事業は廃止をして、埋蔵金になってしまっている執行予算を国庫納付させるべきで、納付された貴重な財源は被災地に使うべきと安倍総理に要請をしました。
残念ながら、総理から今すぐ停止し、精査を行うとの答弁はありませんでしたが、今後執行停止がありえるとの姿勢は示してもらいました。
その中身は、引き続き精査していきたいと思います。
ならびに、民主党政権時代に初代仙谷大臣、枝野大臣から引き継ぎ作り上げた『行政事業レビュー』の拡充を提案しました。
事業仕分けは入り口の改革でした。これまで見えなかった税金が何にいくら、どのように使われているのかを可視化する。公開性、外部性の特徴をもって、国民に税金の使われ方に関心を持っていただく、その改革の第二弾として、各府省から非効率、ムダと指摘される事業が企画立案されないように行政事業レビューを行うことを決めました。5000を超える税金で行われた国の事業を統一の様式に書き込み、全て公開しました。
このことによって、お金が何にいくら流れて、結果が出たのか、どこが事業を請け負ったのかがわかるようになりました。復興予算の流用もこのシートが資料として活用されてきました。
今も、この行政事業シートは全部公開されています。
各府省のHPで「行政事業レビュー」で検索していただけると、全て見ることができます。
今回、私が指摘をした節電対策助成金や太陽光パネル補助金、全国の路網整備など、復興増税を財源にした事業が基金から継続して支出されています。
私一人の調査ではまだ全部を見きれていません。
もし、国民の皆さまの中で、事業シートから、また、実際に事業が行われている実態が復興増税で行われているのはおかしいと思われる事業がありましたら、情報提供をお願いします。
流用と指摘、批判をされる予算を編成した責任は民主党政権にあります。
基金事業の見直しを行う前の総選挙で下野し、その執行予算の精査を行えなかったからこそ、流用指摘がなくなるように税金の使い方を追い続けていく責任を重く受け止めたいと、私は考えています。
今日の質問で活用した資料もあわせて、HPに情報公開します。
これからも、税金が国民から理解されない使われ方がされないように。与野党という立場ではなく、1国会議員として取り組んでいきます。
ご協力をよろしくお願い申し上げます。
(本日の委員会配付資料はこちら130425蓮舫参予算質問配布資料P1~P6、130425蓮舫参予算委員会質問配付資料P7~P9、130425蓮舫参予算委員会質問配付資料P10~P12をクリックして下さい。PDFファイルが開きます)