民進党の蓮舫代表は16日、定例記者会見を党本部で開き、疑惑が深まるばかりの森友学園への国有地払下げ問題等について発言した。
参院予算委員会理事が同日、森友学園の小学校建設予定地を視察し、籠池理事長とも面談していることに触れ「この問題の本質はどこにあるのか。国有財産が総理夫人が名誉校長を務めていた小学校に不当に渡されたのではないか。学園側の実質負担が200万円で、10億円もの土地が売却されたのではないか」と指摘。民進党が参考人招致を求めている籠池理事長がテレビで奔放に発言しているにもかかわらず、自民党と公明党が招致を拒否している問題について「なぜ国会に呼ばないのか。憤りを感じるとともに、国民の声に答えない政府、自民党、公明党に対して強く抗議する」と批判した。
また、森友学園との関係で答弁が二転三転し、その学園から政治献金を受けていたことも露呈した稲田防衛相に関連して、「廃棄した」と答弁していた南スーダン日報のデータが統合幕僚監部に続いて陸上自衛隊にも保管されていたことが明らかになった。「森友学園も稲田防衛相も政府の対応は全て隠ぺいという言葉しか浮かんでこない。稲田大臣の答弁からは全く信頼が伝わってこない。これでは予算委員会の議論が前向きに進まない。これは全て政府・与党の姿勢が後ろ向きで、何かを守り、隠しているとしか思えないからだ。私たちの前に進めたいという真摯(しんし)な思いを受け止めてもらいたい」と語った。
記者から、「森友学園の籠池理事長が本日、小学校建設にあたって安倍総理から100万円の寄付を受けたと発言しているが、それが事実だとすれば、安倍総理の過去の答弁と食い違うのではないか」と問われ「仮定として、総理が寄付をした学校法人の名誉校長が総理夫人で、そこに国有地が不当に安く、前例のない手段で払下げられたということになれば大問題だ。この仮定が事実であれば、これまで安倍総理は国会答弁で関与していない、その関与が明らかになった場合、総理も議員も辞める旨の答弁をしていた。事実かどうかを確認するために両当事者に質問させてもらいたい」と国会での真相究明を強く求めていく考えを示した。