公約違反

今日、参議院の厚生労働委員会が開かれ、舛添大臣の所信表明演説を聞きました。
「年金記録問題への対応につきましては、5,000万件の未統合記録と約1億人の方々の記録をコンピューター上で突き合せ、その結果記録が結びつく可能性がある方々へ『ねんきん特別便』をお送りすることを、昨年7月に政府・与党で決定した方針通り、3月末までに実現する見込みとなりました」
本当に胸を張れる結果なのでしょうか。

政府が「解明済み」とする記録は3,070万件。社会保険庁は、そのうち1,798万件は既に統合済みの記録、死亡、脱退手当金支払い済み等と整理していますが、実は脱退手当金をもらっていないのに記録上は支払い済みとされている実例がありました。死亡の届け出がされていると言いますが、遺族年金が払われたかどうか確認すると「届け出があるから遺族年金が払われているはず」と主張します。基礎年金番号が重複した記録が479万件ありますが、どなたの記録かはまだわからないと説明されました。この記録の持ち主の方々を探し、脱退手当金、遺族年金の確認をする作業はまだ必要です。また、残る1,112万件はほぼ持ち主が特定できたと主張していますが、その中で本人に記録を確認する「ねんきん特別便」はまだ全ての方に送られていません。送付された方の中で返信葉書を返していない方が全体の約60%で、まだ記録がどなたのものか確認できていません。返信葉書を返した全体の約41%のうち、その8割が「訂正がない」とする方々で、社会保険庁が電話や訪問を行って「記録の再確認」を行っているところです。

他方、コンピューター上で行った突き合せでは本人を特定できていなかった記録は、3月14日発表で昨年12月時点より304万件増え、2,019万件になりました。この記録は今後さらに解明作業を続けると社会保険庁は言います。
つまり、現段階で5,000万件のうち記録の持ち主が特定された件数は417万件にすぎないのです。この件数は、記録を突き合せるとすでに基礎年金番号に統合されていたもの、受給者が社会保険事務所に保険料支払い証明書を持参し相談しようやく記録が訂正された記録です。それでも、政府は「公約を果たした」と主張をされます。厚生労働大臣の所信表明演説でも胸を張るのです。

「最後のお一人までお支払いします」と、安倍前総理は言われました。自民党のホームページでは08年3月に5,000万件が0件になると図入りで説明していました。
社会保険庁の働きかけで記録が回復された方は現段階で「0」です。
私は、ねんきん特別便を送れば公約を果たした、とする政府の姿勢は公約違反だと考えます。