急ぐべきは

今朝のニュースで、静岡県立子ども病院が、心臓病を持ち1,116gで生まれた赤ちゃんの手術に成功したと聞きました。赤ちゃんは、心臓に血液が正常に流れない先天性の病気を持っていて、そのままでは命の危険があったため、人工心肺を使った手術が行われたということですが、小さく生まれた赤ちゃんの心臓の手術は容易ではなかったと思います。赤ちゃんを抱いたお母さんの笑顔がとても素敵でした。大きく元気に健やかに育ってほしいとも思います。

命を救う。これほど当たり前のことが、75才以上のご高齢者が新しく加入する後期高齢者医療制度から、なかなか見えてきません。この制度では、現役世代とは違う新しい診療報酬体系が導入されました。担当医である医師が患者の「診療計画」を作成すると、一月6,000円の定額報酬となります。ところが、この計画では検査をしてもしなくても定額であることや、担当医と診療計画を作成した患者が担当医以外の診療所などで検査や画像診断などの簡単な処置を受けても、その診療所は医療費を請求できないこと、また、高血圧や糖尿病など複数の疾患を持った患者に、丁寧な検査や治療を行うと6,000円以上のコストがかかることなどから、必要な検査等が減らされる恐れもあります。また、『終末期医療』相談支援料として、医師が患者と相談し、患者の病変が急変した場合にどのような最期を迎えたいかという診療方針などを文書にまとめると2,000円の診療報酬になるのですが、余命少ない患者に、病状が急変した場合に人工呼吸器や搬送や新たな治療措置、延命治療を望むかどうかを文書でまとめることが、診療報酬の対象になることが本当に望まれる医療の一環なのかどうかは疑問が残ります。
与党議員の中でも、この後期高齢者医療制度を見直すべきだとの意見が相次いでいるとも聞いています。ただ、この制度は2年前に与党の強行採決で可決・成立したものです。今になって「この制度に問題があるから見直しを」と言うのであれば、何故2年前の強行採決に賛成したのでしょうか。

メディアでは、30日にガソリンの暫定税率を復活させる再議決が衆議院で行われる見通しとの報道がありますが、暫定税率の是非、道路特定財源の一般財源化への道筋などまだまだ審議されるべき課題は山積していることを考えると、政府が今急いで対応すべきは、暫定税率復活の再議決ではなく、後期高齢者医療制度の見直しだと思います。

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