明日から、参議院の厚生労働委員会で私たちが提出した「後期高齢者医療制度廃止法案」が審議に入ります。今日夕方からは野党4党の各党答弁者が集まり、答弁者の割り振り、答弁内容についての最終打ち合わせが行われました。
答弁内容を考えながら、どうしてこの法案を、与党が強行採決してまで成立させたかったのかが改めて疑問に思えます。そもそも、後期高齢者医療制度においては、男女間で平均寿命が異なり、また個人間で健康年齢に格差のある中、75才以上の高齢者を切り離し、独立した保険制度に加入させることとなりました。このことに関しては、自民党の元財務大臣や元総理、また、現職の幹部議員の方からもテレビ番組や月刊誌などのメディアを通じて疑問が出るなど、『年齢で区切られる』ことに様々な方面から批判が出ています。
高齢者の人口が増え、その医療費を誰がどうやって負担をしていくのかは、確かに避けては通れない課題ではありますが、まずは、後期高齢者医療制度を廃止し、その上で国民の関心が高い今だからこそ、どのような制度を再設計していけるのかを議論していきたいと思います。
平成18年、私たちはこの法案採決に反対した際、その対案として民主党の考える医療改革案『崖っぷちの日本の医療を救う』や、平成19年参議院議員選挙のマニフェストなどで基本的考え方として、市町村国保の地域格差を是正し、現役世代の拠出金負担増を抑制し、医療保険の一元化が年齢リスク構造調整の究極系であるとの考えを示し、医療給付費に占める公費の割合を高めることなどを一貫して主張してきています。
明日は、参議院自民党の尾辻秀久会長も私たちの法案に質問をされます。この制度が導入された時に、厚生労働大臣をお務めになっていた方なので、どのような委員会審議が交わされるのか注目されます。また与野党で建設的な審議を行うためにも、野党4党は丁寧な答弁をしたいとの思いを、先ほどの打ち合わせで共有してきたところでもあります。我が党では福山哲郎政審会長が答弁者の中心となります。明日の審議はテレビ中継がされないために、ニュース番組や新聞記事などで編集された法案審議内容が報道されることが残念ですが、ぜひ、審議の行方を見守っていただきたいと思います。