経済対策先送り

昨日、河村官房長官は会期を延長しても第二次補正予算案の提出は困難と会見で発言されました。つまり、麻生総理が会見で約束した経済対策は当面行えない、行わない、ということです。
『国民の経済対策について説明させていただきます。概要は配付していると思いますが、その資料のとおりです。今回の経済対策は、国民の生活の安全保障のための国民の経済対策です。ポイントはスピード、迅速にという意味です』
麻生総理は10月30日に記者会見を行い、国民のための経済対策を発表されました。100年に一度と言われる金融危機の中、生活者の不安を取り除くために経済対策を講じると言われた総理が、会見の冒頭で強調されたのは「スピード」でした。ところが、経済対策の財源となる第二次補正予算案をこの国会に提出されないとなると、総理の公約である経済対策が年度内に実現するかどうかもわからなくなります。迅速に、と自ら言われた言葉は何だったのでしょうか。
『今回の景気対策の意義は、単なる一過性、その場だけの需要を創出することではありません。自律的な内需拡大による、いわゆる確実な経済成長につなげる必要があります。そして経済の体質を転換し、日本経済の底力を発揮させることであろうと存じます』
2兆円をかけて、国民一人ひとりに一度だけ支給される定額給付金。第二子以降の3才から5才児に、来年一年間だけ36,000円を支給するという子育て応援特別手当。休日、乗用車だけ高速道路料金を1,000円に値下げをするという単年度措置。総理が言われた経済対策の目玉と言われる定額給付金の経済効果は、GDPを0.1%押し上げる効果があるとの試算が出されましたが、一体、こうした景気対策が日本経済の底力をどうやって発揮させるのかわかりません。
『これから年末にかけて、中小企業の資金繰りは苦しくなります。第一次補正で、緊急信用保証枠を6兆円としましたが、その後の国際金融情勢が、より厳しいものとなっております。中小企業、小規模企業の資金繰りをより万全なものとするために、私の指示で20兆円までこの枠を拡大します。』
財源の根拠となる第二次補正予算案が提出され、国会で審議され、採決されない限り信用保証枠は拡大されません。総理は、今日開かれた参議院本会議で「年末」ではなく「年度末」であると自らの発言を訂正されましたが、年末から年度末までの3ヶ月間は中小企業対策を講じないと言われたに等しい発言で、思わず耳を疑いました。
総理が行われた10月30日の会見の議事録は総理官邸のホームページで見ることが出来ます。何度も総理の発言を読み返していますが、わずか1ヶ月前に自身が力をこめて発表した経済対策を実現するための財源法案を、何故、提出されないのかが全くわかりません。

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