緊急雇用対策法案

今日、参議院の厚生労働委員会で私たちが提出した『緊急雇用対策関連4法案』の質疑が行われました。与党からは、この野党提出法案の内容はすでに政府が対策を講じていると、私たちの法案をパフォーマンスだと批判をされていますが、こうした認識は間違っていると思います。

景気悪化を受け、決まっていた就職の内定が取り消される事例が多発していますが、こうしたことはあってはならないとして、私たちは『採用内定取消規制法案』を作成し、企業の都合による内定取消が横行しないように規制をしようとしていますが、政府は、「採用内定時からすでに労働契約が成立していることから、社会通年上相当と認められない限り内定取消は是認できないという最高裁の判決で足りるので法案化は必要ない」としています。
雇用を何とか維持しようとする事業主に対し、国から従業員の賃金の一部や休業手当を支給する雇用調整助成金は、雇用保険の加入者のみが対象で派遣労働者には支給されないことから正社員以外が安易に雇用調整のために首切りにあっています。そういった側面をなくすために、雇用保険に加入していなくても2ヶ月以上勤務実態のある派遣労働者等も助成金の対象にしたいと『派遣労働者等解雇防止緊急措置法案』を提出しましたが、政府は依然現行制度と同じく、非正社員、派遣労働者などは助成金の対象外のままで何の措置も講じていません。
仕事の契約が打ち切られた途端に寮などを追い出された方々のために、住居の貸与と生活支援金を雇用保険財源から手当をしていくことと、あわせて1年以上の雇用の見込みを対象としている雇用保険の適用範囲を、基本的に労働者全員が被保険者になれるようにと『就労支援のための住まいと仕事の確保法案』を提出しました。政府は雇用促進住宅への入居相談を行っていると言いますが、生活支援金がないために家賃が払えず入居あっせんすら受けられない方への対策にはなっていません。
そして、有期労働者の契約途中の解雇は基本的に無効とする『有期労働契約遵守法案』も提出しましたが、政府からは法案すら提出されていません。

閣僚や与党の中から、そして今日の委員会の与党議員の質問の中でも「野党の雇用法案の中身はほとんどが政府が対策をすでに講じている」という発言が相次いでいますが、財源もなく、また法案もないことから政省令で対応できるものでしか対策が講じられていません。その最大の問題は、麻生総理が自ら発表した景気対策のプログラムを実行するための第二次補正予算案を提出しないことが原因です。来年度の通常国会で、第二次補正予算案と本予算案を提出して対応するというのでは、今、まさに起こっている社会不安への責任を放棄しているのではないでしょうか。
政府がお考えになっている労働対策と、今回私たちが提出した『緊急雇用対策関連4法案』の中身が似通っているというのであれば、この法案に与党の方々も積極的に賛成をしていただき、立法府の意思として麻生総理に責任ある政策を実現するよう求めたいと思っていましたが、今日の委員会審議は大変残念なものになりました。与党から2人の委員が質問をされましたが、ほとんどが私たちの法案への一方的な批判と非難で、委員長から「質問をするように」と促されたにもかかわらず「質問はありません」と言われた時もありました。また、与党議員は法案への野次も飛ばしていましたが、中でも古川俊治議員は手で机を叩き大きな音を鳴らしながら、私たちを非難されていました。本当に驚きました。この未曾有の金融危機を受けた経済雇用対策を与野党で話し合おうという姿勢ではありません。

委員会では、法案の緊急性などを勘案し委員長が採決をされました。
法案の賛否を議決する時、自民党の厚生労働委員ではない参議院議員が大挙して委員会室に入り込み、更に、委員長席に詰め寄り文句を言い、委員長のマイクを折るという暴挙に出ました。
法案は賛成多数で可決され、明日の参議院本会議で可決される見通しです。自民党の中からは雇用対策、第二次補正予算案の早期提出を求める議員達も公然と活動をされています。今の社会危機への対策を講じるためには当然とも言える行動ですが、与党内は全く意見がまとまっていないようです。
緊急雇用対策法案が衆議院に送付された後、与党はどういう対応をされるのか。麻生自民党総裁に指導力があるかどうかを見守りたいと思います。

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