蓮舫代表は20日、広島市を訪れ、塩村文夏広島4区総支部長主催の「強く、やさしい、政治スクール」の開講記念トークイベントに集まった40人の女性参加者を前に、塩村総支部長とのトークセッションや、会場との意見交換を行った。
会の趣旨について塩村総支部長は、「私が広島で活動をするにあたり、皆さんが今どういうことに関心を持っているか、意見などをしっかりと聞いて、党や国政に届けることから始めた。今後は不定期に開催させていただく。今日は10項目のテーマを提示させていただき、皆さんの関心の高いテーマについて意見を伺いたい」と話した。
蓮舫代表は、「天気の良い週末にもかかわらず、政治の話にお集まりいただき心からお礼申し上げる」「皆さんに近い政治、皆さんに届く政治、皆さんが分からないこと、私たちも分からないこと、これらをどうすればいいのかを一緒に考える時間がすごく大事だと思う。今日はともに同じ時間を共有して考え、課題を持って何ができるか、何をすべきか、これは政治でやることか、自分たちでやることか、そういうものをあわせて考えさせていただきたい」と述べた。
塩村総支部長の都議会でのヤジ騒動にも触れ、「彼女はすごく頑張っている。都議会のヤジ騒動が話題になったが、それくらいわが国の議会文化は極めて進歩的ではない。そのことはおそらく皆さんの地域や職場などで感じていることとほぼ同じものだと思う。何とかこういい空気を壊していこう」と語りかけた。
参加者との意見交換では、「子どもの教育」「介護」「保育」への関心が高く、「子どもの教育」については、「お金がかかる。子どもに選択肢を与えてあげたいが、たくさんの中から選ぶということはそれなりにお金がかかる。でも選択肢が増えるほど子どもの可能性が広がっていくので、ぜひ政治の応援をお願いしたい」と言う意見が出された。「介護」「保育」については、「人材の質が追い付いていない。賃金が安く3年ぐらいでどんどん変わっていくので人が育たず、いつまでも素人が現場にいることになり、現状は変わらないどころか悪くなっていく。この状況は介護も保育も同じような状況だ。安定して仕事が続けられるようにする必要がある。給料を上げることに加えプラスアルファを提案していかなくてはならない」との意見があった。
これらの意見に対して蓮舫代表は、「子どもの教育も、介護も、保育も、必要なのは財源。お金の問題をどうするかということ。政治はここに向き合わなければいけない。必要なのは再分配だ。それを手当てしようとして決めたのが3党合意による消費税のアップだった。増税するということで評判は悪かったが、増税して財源をつくらないと制度を維持できないからと3党で決めた。しかし政権交代して自公が政権に戻った途端に全部切られた」と経緯を述べた上で、「(皆さんが財源として)支払った税金や保険料以上のものが返ってくる政治を実現したい」と答えた。
塩村総支部長は、「例えば介護の問題で、地域に戻っていただいて安心して老後を迎えてほしいという意見があるが、実際は皆さんに負担が来る。最終的には受ける介護の質が追い付いていかないことになる。いいこと言っているが、その先にある問題も一緒に考えてほしい」と述べた。