『皆さんのお正月はいかがでしたか。』
私は今日から議員会館での仕事を始めました。参議院会館ではあちらこちらで、こうした会話が交わされていますが、仲間の衆議院議員に聞くと1月1日から政治活動を行うなど総選挙に向けた動きに追われて、まだ会館に行けないといった声、とてもお正月を楽しむ余裕がなかったという声が目立ちます。
サミットが日本で行われる年には総選挙、政変があると報道されるなど、メディアの関心事は、解散がいつ行われ、総選挙の結果がどのような形になるのかという一点に尽きているようです。
15年前の7月11日。とても暑い日差しの朝でした。東京サミットが行われた直後の渋谷ハチ公前で、総選挙公示日の第一声をあげた宮沢総理•自民党総裁の姿を、当時ニュース番組を担当していた私は取材をしていました。俗に「うそつき解散」と呼ばれたこの総選挙の最大の争点は『政治改革』でした。
中選挙区制から小選挙区制への選挙制度の変更と政治改革をどうするのか。田原総一朗さんが司会をする「総理と語る」という番組で「政治改革を行うか?」と田原さんに問われた宮沢総理が「やります、やります、やります」と三回繰り返し答えた姿を今でも良く覚えていますが、その約束を守れなかった結果は自民党の下野でした。この選挙で過半数を獲得することができなかった自民党は野党に転じ、日本新党、新党さきがけを中心とした非自民勢力の8党派による連立政権が成立し、細川総理が誕生しました。
私は、こうした政変を連日現場で取材をしていました。与党と言えば自民党。55年体制下で自民党が下野することなんてあり得ない、とされていた『常識』が覆されただけに、与党になった議員の方々の興奮の声を今でもよく覚えています。残念ながら細川内閣は8ヶ月の短命に終わり、複数の政党が政権に参加していたがために不安定な政権運営が続くことになりましたが、政治は「変わる」ことがあると間近で実感しました。
あれから14年経った今、私は参議院議員になり、民主党の政権交代を目指しています。宙に浮いた年金記録問題の解決を「公約と言ったかな」と公言してしまう総理には日本を任せ続けることは出来ないと思います。後期高齢者医療制度の一部先送りに、消費税増税の先送り。福田総理が新しく打ち出す政策は、総選挙を意識したものにすぎず、この国の形どころか輪郭も見えないように思えます。
政権交代で「日本丸洗い」。今年は「変える」年にしたいと強く思っています。