官僚

今朝、党の厚生労働部門会議が開かれ、平成20年度予算案についての説明を厚生労働省の各担当者から聞きました。
年金、介護、医療の社会保障から少子化対策、子どもの福祉、労働対策、地域の福祉振興策など多岐にわたる政策を支える予算案総額は22兆1,223億円。国庫予算の一般歳出の中で実に46.8%を占める厚生労働省予算案は、朝の短い時間で細やかな説明を受けることは出来ません。私が重視している政策に関する予算案については、まずは大枠の説明を受け、どのように使っていく予定なのかという資料請求を行った後に、担当者から直接説明を聞いた上で、今度は私と秘書たちで問題点等を調査していくことになります。
予算案の説明には、政策評価審議官や大臣官房会計課長など30名近くの厚労省の方々が会議室に来られました。担当者の方が政策ごとに順番に短く説明をしてくれるのですが、お金の配分の有り方や政策の是非はともかく、彼らは本当にお一人ずつ真面目に、限られた時間内で丁寧な説明をしてくださり、日本の官僚の優秀さが短時間で伝わってくるほどでした。今朝だけに限らず、政策について事務所に説明に来られる方や、質問をする前に話をする時など、官僚の方々の優秀さ、IQの高さ、知恵の持ち方には脱帽をします。
その上で、いつも感じることですが、こうした優秀な方々は最初に入省した時には「国家」を思って官僚になられたと思いますが、いつから、自身が所属する「組織」を守る姿勢が強くなるのかな、ということです。例えば、社会保険庁の方でも個人的には真摯な対応や彼らの考える改革について話し合える職員もいるのですが、部門会議や委員会質問などの公的な場所になると、組織を守るための答弁に終始されたり、組織に不利益な資料の提出が拒まれるのです。
内部資料をいただけない、弁明にもならない答弁を何度も繰り返されるだけに、私達は議員同士で連携を取りあいながら、独自に調査し、事実を探し、問題を発見すれば、公的な場所で質問をすることになります。その結果、野党議員対官僚の攻防のような悪循環が繰り返されてしまうことも少なくありません。
与野党を問わずに情報公開を行い、問題が指摘された後の調査等を経た上で、結果として問題を解決できれば、それは省庁にとっても、国家にとっても利益につながると思います。
国家の利益につながるための公務員制度改革が本当に望まれるということを、深く実感した朝の会議でした。

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