5,000万件もの宙に浮いた年金記録は、政府の公約期限を過ぎましたが、現段階で本来の持ち主の元へ戻った記録は440万件です。残る4560万件はねんきん特別便を通じて名寄せ作業を引き続き展開していますが、特別便が届きながら返信葉書を送付されない方々が大勢いらっしゃることや、ご本人のものと思われる宙に浮いた記録があるにもかかわらず「訂正なし」と返信される方の割合が多く、この特別便にある資料提供のあり方では迅速に記録問題が解決する見込みが薄く、解決策の抜本的見直しが迫られていると考えています。
年金記録問題が解決の目処さえ立たないなか、後期高齢者医療保険制度が始まりました。昨年の通常国会で与党が強行採決した結果、この4月から65才から74才までの方々を前期高齢者、75才以上の方々を後期高齢者と勝手に区分けをし、この方々には新しい保険制度に加入していただくことになりました。そして、新たな負担が増える医療保険料は年金から天引きされることとなっていて、4月15日には1,100万人が年金から介護保険料に加え医療保険料が天引きされます。
「消えた年金、それでも天引き」と私たちは年金からの天引き制度のみならず、ご高齢者に新たな負担を強いるこの新しい医療制度には一貫して反対し、新たな医療体系を確立するべきだと主張をしてきています。