不明朗な支出

またか、という思いです。
民主党の調査によって、電波利用料のうち約4,000万円が職員のレクリエーションや備品購入など「不明朗」な支出に使われていることがわかりました。
総務省のホームページによれば『電波利用料は、放送事業者が開設する放送局、電気通信事業者が開設する基地局や固定局、個人の方々が開設するアマチュア局やパーソナル無線など、原則として全ての無線局についてご負担いただくもので、例えば、携帯電話についても、1台につき年額420円の電波利用料を各携帯電話事業者にご負担いただいております』とあり、使途は『混信や妨害のないクリーンな電波利用環境を守るとともに免許事務の機械化や能率的な電波利用の促進により無線局の急増に対処するなど、電波の適正な利用のより一層の確保を目的に平成5年4月1日から電波利用料制度が導入されました』とあります。
つまり、電波利用料とは、電波利用の免許を受けた事業者から徴収される利用料で、本来は違法電波監視などに使途が限定された『特定財源』として1993年に始まったものです。当初は収入の大半を放送局やアマチュア無線の登録者が負担していて、歳入は約76億円だったものが、その後携帯電話の爆発的普及によって、2006年度の決算額は約673億円にものぼっています。歳入が激増し、電波管理の目的に使う以上の額になったこともあり、総務省は二度にわたる法改正を繰り返して、研究や開発費にも使途を拡大してきてきました。

今回明らかになった「不明朗」な支出は、2006年度の電波利用料673億円のうち、全国に11局ある地方総合通信局の50億円の支出の中から見つかったもので、野球観戦、映画鑑賞、陶芸体験、ボウリングやフラワーアレンジメントなど職員のレクリエーション費と10万円のラジコンカーなどの備品購入に約4,000万円使われていたというものです。総務省は、リクリエーション費用は「職員厚生経費」であって、電波利用料を充てることは法的には問題がないとしています。また、ラジコンカーは電波教室の教材だったとしていますが、本当にこうしたお金の使われ方が国民の理解、納得を得られるのかどうかは疑問が残ります。

電波利用料歳入では、携帯電話の利用料と携帯電話基地局の利用料をあわせると全体の8割を占めることになり、テレビ・ラジオなどの放送事業者分が全体の5.8%にとどまっていることから、携帯電話よりも大きな周波数帯域を使っているテレビ局等の負担分としては不公平だという問題もあるなど、料金負担のあり方や特定財源としての是非、その使われ方は一度抜本的に見直すべき時ではないかとも思います。同時に、規模こそ違うものの、道路特定財源の次に電波利用料特定財源の不明朗な支出が明らかになったからこそ、今後の「特定財源」の必要性の是非もこの際抜本的に見直すべきだと考えます。
政府も、こうした私たちの主張を真っ向から否定しているわけではなく、2003年から財務省を中心に特別会計の改革、提言、見直しなどを図ってきてはいますが、与党の中ではこの会計に無駄がある、つまり「埋蔵金」があると主張される方と、ないと主張される方の意見が衝突するなど、改革が遅々として進んでいないように見えます。
私たちの調査や追及によって様々な「不明朗な支出」や「無駄遣い」が明らかになり、その都度国民から冷たい視線にさらされることが官僚不信や政治離れにつながってきていることを考えると、「隠す」のではなく、情報公開を徹底して行い、理解の得られない事業やお金の使い方を改め、財政再建に向けた特別会計改革を行うことが政治に求められていると強く思います。

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