問われるべきは

元厚生事務次官とその妻が相次いで殺傷されました。亡くなられたお二人のご冥福を心からお祈りすると共に、重傷を負われた方の一日も早いご快復を心から願います。
事務次官経験者宅が相次いで襲われたこと、両元事務次官が年金行政の責任を担う官職であったこと、犯行手口が似ていることなどから、メディアでは厚生行政への不満を背景にしたテロではないかとの見方が報道されていますが、犯人も動機もまだ何もわかっていません。
少子化、高齢化が進む中で年金制度そのものへの信頼が揺らぐ中、昨年発覚した消えた年金記録問題に続いて、今年は消された、改ざんされた年金記録問題が明らかになり、年金行政を所管する社会保険庁、厚生労働省への国民の不満、不安が高まっています。私も、この年金記録問題を調査し、国会で質問をし、新たな問題があれば指摘をして、必要があれば党としての解決策、法案を示し、問題解決を図りたいとして活動をしています。時として、情報公開を拒む職員と意見が対立する時もあります。私たちが提案する調査要請を拒否されたり、問題をなかなか認めようとしない社保庁としての対応に憤慨する時もあります。それでも、ただ、批判をするだけでは問題解決はできません。私と仲間は、国家の社会保障制度である年金への信頼を回復するために、行政監視を行っていくのは政治家の仕事だと思って活動をしています。その意味で、これまでに明らかになってきている行政の問題は、厚労省や他の省で働く国家公務員が悪いのではありません。問われるべきは、行政監視、管理を怠ってきた政治の問題であると自戒をこめて思います。問題が発覚しても、政治と行政において誰も責任をとらずに問題解決がなされないまま無為の時間が流れてきた政官もたれ合いの構造こそが、今問われるべきだとも思います。

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