改革は進んでいるか

参議院の予算委員会で平成20年度補正予算案審議が始まった1月19日、政府は『経済財政の中長期方針と10年展望について』との閣議決定を行っています。この中身は、現下の世界金融危機とその実物経済への波及に対しての日本の取組、今後10年の経済社会の展望見通しをまとめたものですが、財政健全化に向けた記述の中に「わが国の財政収支は急激に悪化しており、2011年までに国・地方の基礎的財政収支を黒字化させるとの目標の達成は困難になりつつある」との一言が盛り込まれています。つまり、想定以上に経済状況が悪化したため、小泉元総理の公約である2011年までにプライマリーバランスをゼロにするとの改革は出来ないとの見通しが、実に簡単に書き込まれています。

定額給付金の2兆円。基礎年金の国庫負担分の2兆3,000億円。何か起こった時のための経済緊急対応予備費として1兆円。さらには、国庫の税収減に充てるために特別会計から4兆2,350億円(更に足りない分は公債発行で充当し、公債依存度は20年度の30.5%が21年度は37.6%になります)。
麻生内閣の補正予算、本予算の財源は行財政改革ではなくいわゆる埋蔵金頼みで巨額の財政出動をしています。その上で麻生総理は2011年度には消費税を上げたいとの姿勢を示していますが、あわせて自民党が公約してきたプライマリーバランスを2011年までにゼロにするとの方針も反故にするのでしょうか。
2005年9月の総選挙の最大の争点は郵政民営化でした。その是非はともかく、『改革を止めるな』と小泉総理が訴えた行財政改革に多くの国民の支持が集まったことは事実です。麻生総理は、消費税も、埋蔵金に頼る財政出動も、小泉改革の撤回方針までも選挙で国民に問う必要はなく、時の総理が決めることだとお考えなのでしょうか。

今朝、党の財務金融部門会議で本予算案の説明を財務省、内閣府から聞いたところです。本予算審議に向けた調査が始まりました。私は行財政改革が本当に進んでいるのかという視点で臨みたいと考えています。

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