受精卵取り違え

香川県の病院で、体外受精での受精卵取り違えがあった可能性が高く、不妊治療で妊娠した女性が中絶を行っていたことがわかりました。
厚生労働省の担当者に説明を聞きました。
去年、不妊治療で病院を訪れた女性は、2回目の体外受精で妊娠を確認。ところが、その直後に、病院側が女性の受精卵が入っていたシャーレを他の患者のシャーレと取り違えていた可能性に気付き、女性に経緯を説明し、院長が夫婦に謝罪を行った後、妊娠判明から1ヶ月後に人工妊娠中絶が行われたとのことです。
メディア等では現在、10組に1組のカップルが不妊に悩んでいると報道されますが、厚労省は不妊治療を行っているカップルの内、助成事業の対象総数は把握しているものの、どれくらいの夫婦が不妊治療を行っているのか全体像は把握していません。現在、厚労省は体外受精及び顕微授精の治療を行う方を対象に、1回上限10万円の助成金を年間2回まで、通算5年支給する事業を行っています。
厚労省の補助事業は都道府県、指定都市、中核市が指定する医療機関で行われた不妊治療が対象になるため、省として実施主体に医療機関の指定要件が通知されています。主な指定要件は2つ。1つは採卵室や培養室などの設備基準、もう1つが医師などの人員配置基準で、実はシャーレの取り違えなど安全面、倫理面に配慮した指定要件は通知されていません。
担当者の説明によれば、医療法第6条10項で医療機関には医療安全体制確保義務が課せられていることから、安全対策は医療機関において講じられるべき措置であるため指定要件に入れていないとのことでした。つまり、安全面などの確保は病院が行うことであり、日本産婦人科学会の会告(指針)でも安全上の措置を講じなさいと周知されている、と言うのです。
83年に国内初の体外受精児が誕生しました。06年に体外受精で生まれた子どもは約2万人います。厚労省の助成対象数は平成19年度で6万件。事業が創設された平成16年度の3.4倍となっています。
日本産婦人科学会の会員に向けた通知では、体外受精実施にあたっては受精卵の識別、確認、管理などを厳重に行うようにとされていますが、安全対策や管理体制が全ての施設で統一されているわけではありません。
学会任せ、医療機関任せではない、厚労省として国内の医療機関における体外受精の安全をどう守るのか。その指導方法をすぐさま探って講じるべきだと思います。来週、党の部門会議で厚労省からヒアリングを行うことにしました

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