2005年12月31日(土)
大晦日
今年は選挙が多く、子ども達とゆっくり時間を過ごすことができなかったので、せめて年末はと思いスキーに行ってきました。3日間、朝から晩まで3人で思いっきり滑ってきたと言いたいのですが、4才の時からスキーを始めた二人の怖いものを知らないというか、スピードを恐れない姿勢、いつまでも疲れないでリフトを目指すやる気にすっかり引きずられ、私は今朝から全身筋肉痛です。すでに技術と体力で私を上回る子ども達でした。
今年1年、皆さんにとってはどんな一年でしたか。
いつからでしょうか。時間が経つのが早くなってきたのは。「もう一年かぁ」と口にするようになったのは。学校が来年の1月10日から始まると聞くと、「え!!冬休みってそんなに長いんだぁ」と言えるほど、時間をゆるやかに感じられる子どもが羨ましいです。
今日はこれからお蕎麦やさんに行きます。年越しにどうしてお蕎麦を食べるのか、と夫が子ども達に聞くと
「長く生きられるように!」(娘)
「美味しいから!」(息子)
成長もそれぞれなようです……。
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2005年12月26日(月)
訃報
今年も残すところあと5日となりました。毎年毎年、月日がたつのが早いなと実感しています。確か、子どもの頃はたった一日が終わるのが本当に長く感じられたものでした。
一昨日、夫が電話口で「え…」と絶句していました。訃報でした。
今から15年ほど前、ジャーナリストの高野孟さんが代表を務めるインサイダーという会社が、ある報道番組の制作を手がけました。その番組でキャスターをやらせていただいた私は、制作スタッフとして働いていた夫と出会いました。当時、インサイダーで働くスタッフはほとんどが私と同世代で、それぞれ専門性を高めジャーナリストになりたいとの夢を持っていました。深夜までお酒を飲みながら、日本の将来について議論をしていたことが昨日のようです。
あれから15年。海外で生活をしながら報道に携わる仕事をしている者、ジャーナリストとして記事を書いている者、テレビ番組で働く者。夢がかなったのかどうかはわかりませんが、皆、メディアでそれぞれ独自の道を歩いています。なかなか全員揃って会える機会は少ないのですが、元気でやってる、と耳にしていました。
その仲間の一人が他界しました。テレビ番組で報道するVTRの編集を終え、自宅に帰ったままテレビ局に出社しないので、不思議に思った同僚が家を訪ねるとすでに亡くなっていたと聞きました。
夫と同じ年、私より1つ年上の彼は三上さんといいます。インサイダーのある麻布周辺の蕎麦屋さんで。新宿の居酒屋で。渋谷の飲み屋で。よく語り歩きました。「日本を変える」と言っていた三上さんの夢はかなえられたのでしょうか。その答えを聞くことがかなわなくなりました。
辛い年末です。三上さんのご冥福を心からお祈りします。
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2005年12月24日(土)
理解できない主張
今朝、大阪での番組にゲストとして生出演してきました。
厚生労働省の発表で明らかになったように、今年は、亡くなる方より産まれる子どもの数が1万人減少し、日本は明治期に統計を取り始めて以来初めて人口減少社会に突入しました。少子化は、労働生産性を下げ、現役世代の社会保障・税負担を重くすると同時に高齢化社会をもたらします。日本はあと20年すれば3人に1人が65歳以上の人口配分になります。すぐさま増えない人口に対応し、その場しのぎの少子化対策ではなく、人口が増えることを前提に組み立ててきた日本の形をどのように変えるか、が政治に求められている大きな課題と思っています。
番組は、少子化をテーマに激論という形で、政治家や評論家、専門家の方々がゲストとして呼ばれ、意見を交換しました。残念だったのは、先の選挙で小泉チルドレンと呼ばれ比例当選を果たした自民党のゲストが、働き方、保育所、結婚などを変えないと、と発言をされたので、これまで政府・自民党が現実的な少子化対策を講じてこなかった反省から始めるべきだと私が主張をすると、彼女は、「私は自民党ではない。改革者として受かったから、自民党は関係ない」と言い切られたことです。
少子化に対応した国づくりをするには、党派を超えて知恵を出し合う時ですが、そのためにもこれまでの政策の反省点を見直し、どこが間違っていたかを検証し、現実的な施策に変えることが必要です。自民党の候補者として当選された方が自民党を否定し、改革と主張すれば論が通ると話されたのは、私には理解できませんでした。
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2005年12月20日(火)
職場の声
昨日、江戸川区議の田の上いくこさんの紹介で、彼女が議員になる前に務めていたエスティローダーグループにご挨拶に行きました。
私は化粧にはずぼらで、化粧品についての知識が著しく欠けているので、エスティローダーと言えば、エスティローダーなのかと思っていましたが、実に大きなグループであることがわかりました。
ESTEE LAUDE、MAC、ORIGINS、DE LA MER、BOBBI BROWN、スティラ、CLINIQUE、AVEDA、aramis。女性ならば誰もが知っている、実に豪華な化粧品メーカーでのグループなのです。
ワンフロアに、このメーカー全てが入っていて、オープンな雰囲気でありながら、外資系らしくそれぞれのデスクが細やかに仕切られています。働くほとんどの方が女性、しかも、美しくおしゃれな女性ばかりおられるのはさすが化粧品を扱うお仕事です。メーカーで扱っている化粧品についてお話を伺ったり、仕事と育児の両立について意見をいただいたりしました。一見、華やかに見える職場ではありましたが、仕事の厳しさ、また、保育所に通うお子さんのために時短勤務を繰り返しながらもスキルアップを実現されている努力、選択的夫婦別姓にしてほしい、という本音の声を聞き、改めて女性の職場環境を改善するための政策を立案し続けていく必要性を強く感じました。
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2005年12月19日(月)
民主党大会
先週金曜日と土曜日の二日間、民主党の党大会が開かれました。
金曜に行われた前代議員大会では、代表と党の執行部、国会議員、公認候補者、各県連の代表者で質疑応答が繰り広げられました。新聞報道等によれば、前原代表に批判続出、とありました。確かに、訪米時に代表が演説した内容の日米シーレーン防衛のための集団的自衛権の考え方をめぐっては、前原さんが代表に就任されてから、まだ党内で議論されていないこともあり、党所属国会議員の間からは、その発言の内容を質すかのような質問や、総理周辺から持ちかけられたとされる「大連立構想」についての率直な質問はありましたが、どの質問に対しても代表が丁寧に持論を説明すると同時に、幹事長、政調会長からも細やかな説明があり、会議は予定時間を超えたものの、全体としては党の「再生」に向けた意識を共有できたものだと思っています。
翌日の大会のエンディングでは、所属国会議員、秘書、党職員の子ども達に登場してもらい、「次世代を担う子ども達」のために政治を行っていくとの姿勢を示すと同時に、次期通常国会で「学校安全対策基本法案」を提出し、子どもの安全を守るための補正予算を要求して行くことを発表しました。
私たちが伝えたいことではなく、党内の意見が割れているかのような一部分だけを切り取った報道がされたことが残念ですが、報道に左右されることなく、党の再生に向け、仲間とともに頑張っていきます。
その翌日の日曜日は、私の選挙も勢力的に手伝ってくれ、その後も大変お世話になっている手塚よしお前衆議院議員の秘書の中村公太朗さんの結婚式でした。披露宴、二次会は、手塚さんとその事務所のスタッフ、私と我が事務所のスタッフは、明るくパワフルな中村さんのご両親とご一緒させていただき、本当に痛快な時間を過ごさせていただきました。
新郎新婦は共に昭和54年生まれ。それを聞いて自分の年齢を直視させれらましたが、光り輝いていた新婦と、やや呑まされすぎていた(私も呑ませましたが…)新郎の第二の出発点となるおめでたい席に出られて幸せでした。
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2005年12月16日(金)
与党税制大綱
与党の税制改革大綱が決定されました。どこが「改革」という名に値するのかわかりません。
9月の総選挙時、武部幹事長を始め、自民党の方々はサラリーマン増税はしないと言い切っていました。問われるべきはたった一点、郵政民営化だと。選挙からわずか3ヶ月で、有権者との約束を忘れてしまったのでしょうか。あまりにも都合のいい主張です。
今回の与党税制大綱では全国、国と地方をあわせて2兆円規模の増税になります。恒久的減税とされていた定率減税廃止によって年収700万円の夫婦と子ども2人の家庭では年8万2千円の負担増となります。ほかにも、酒税の見直し、たばこ税の見直しがうたわれています。
ただ、考えたいのは増税された税収増の使い方です。与党からは、年金制度改革にともなって三分の一から二分の一へと国の負担が増えた部分に税収増部分をあてたい、との声がありますが、年金保険料率アップ、年金給付金減、さらに定率減税廃止の負担で、社会保険庁が国民の収めた保険料をむだ遣いをした部分全ての補填を国民に押し付けることが改革なのでしょうか。国債発行を30兆円以内に収めたいからたばこ税で補てんをする、という主張は改革でしょうか。児童手当を小学6年生まで対象を拡大し、所得制限を引き上げる財源にあてたいから増税するとの主張はどうでしょうか。
小泉首相は歳出と歳入一体改革を口では唱えていたはずですが、今回の税制改革の内容を見ると、そのどれもが国民に負担を押し付け、一番大切な政府主導の歳出削減は行っていない、ということがあきらかになったと思います。
増税の前にやるべきことは、国民の方々のお収めになった各種保険料、税金などが本当に正しく使われているのか、無駄はないのかという精査です。
民主党は、党の決算・行政監視調査会で400兆円もの特別会計を全て0ベースで見直し、無駄を徹底的に排除したうえで国家予算を見直し増税の前にお金の合理的で有効な使い方を提示したいと調査しています。来週には、民主党案をお示しできるかと思います。
行革なくして増税なし。私には、今、この言葉を口にする与党の声が虚しく響きます。
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2005年12月13日(火)
心の傷
古い記憶をたどると、小学生から中学生になる頃の最大の悩みは、新しい中学のクラスで友人が出来るかどうかでした。幸いなことに、私は私学に通っていて、小学時代の友人も一緒に進学をしたので、孤独を感じることなく新しい友人を見つけられました。加えて、当時は今のように学校での「いじめ」が常識という時代ではなかったので、友達さえいれば学校が楽しい豊かな時間を過ごした思い出があります。でも、今の子ども達はどうでしょうか。受験という大きなプレッシャー。学校と塾という2つのステージを行き交う不安定さ。ちょっとした会話をきっかけにいじめられてしまうような負の緊張感。受験の結果次第で離ればなれになってしまう不安な友人との関係。
12才は、子どもからちょっと大人になれる期待と不安で入り交じった年齢で、複雑な環境にいます。だからこそ、親は子どもを見守り、家族で成長を遂げる大切な時期です。京都で亡くなった女児は、どんな気持ちで毎日を過ごしていたんでしょうか。女児の希望と将来の日々、そしてご両親の夢をうばった萩野容疑者には、深い怒りしか感じません。
同時に、この頃の子ども達は「死」について漠然と恐怖を感じる年頃かと思います。普通の環境で育つのであれば、友人関係や趣味、遊びなど続々とわいてくる日常に興味がうつり、「死」への想像力は薄れていきますが、今回の被害女児の学校での友人、同じ塾に通っていた友人は、大切な人を失うという「死」の実像が迫ることになりました。その心の傷は大きなものがあると想像します。学校単位であれば、スクールカウンセラーをすぐに配置し、子どもの心の相談にのるべきです。ただ、塾に通っていた子ども達の心を救う場所がどうなるのか心配です。その塾に通っていた全ての児童が通う学校、自治体が迅速な対応をとるべきと考えます。
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2005年12月9日(金)
民間の努力
忘年会シーズンになりお世話になっている方との会食が増えています。最近は、会社を経営される方にお会いする機会が多いのですが、先日お会いした電子機器関連会社の社長の話は印象的でした。数年前にお会いした時は全くお酒を呑まれなかったのが、今はすっかりワイン通になり、他のお酒にも大分お詳しいのです。
「実は、韓国企業と合弁しビジネスを展開し始めたのですが、あの国ではお酒が呑めないと何も始まらなくて…」
照れたようにはにかんでいますが、呑めないお酒を呑めるようにするために相当な努力をされたようです。宴会を重ね信頼関係を構築し、そこで初めて合弁の話を始め技術協力という仕事の話に持ち込み、今は確実な成果を出していて、同時に自社の技術力の高さを誇れるようになった、と伺いました。
最近になり、株価に表れているように景気が良くなってきた、ミニバブルだという報道を目にしますが、この経済を支えているのは民間企業の想像もつかない努力であることは間違いがありません。
一方で、政治の努力は進んでいるのかなと思います。
日歯連事件で検察審査会の議決を受けていた7人の政治家が不起訴になる方向です。酒販組合の年金流用疑惑で名前のあがっている政治家は口を閉ざしたままです。耐震偽造問題で、関係会社の社長を国交省の役人に紹介したとされる政治家もいます。
今朝の読売新聞の世論調査では、政治家を「信頼している」人が32%だったのに対し「信頼していない」人は66%とありました。
今、政治家がするべきことは明白です。民間の努力と同じように自己を正し認めてもらう仕事をするという原点に返ることだと思います。
その意味では、憲法を改正するためとしか思えないような唐突な大連立構想を、民主党の前原代表に呼びかけたという総理の考えは私には理解できません。
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2005年12月8日(木)
民意ではない
今日の夕方4時に、イラクへの自衛隊派遣の1年延長が閣議決定されました。
その1時間20分前に、小泉首相と民主党の鳩山幹事長、松本政調会長による党首会談が開かれ、その席で鳩山幹事長からは民主党がこれまで主張してきたように「派遣延長には反対」の意見をはっきりと伝えました。理由は、自衛隊の任務である給水活動が事実上終了していること。イラクは、戦闘地域と非戦闘地域に分けられない情勢にあること。イギリス軍、オーストラリア軍が撤退開始の方向で議論が始まっている事です。こうした主張に対し小泉首相は、イラクの首相からの延長要請があったことと、条件が整えば撤退するとの発言を繰り返されたそうです。
民主党との会談のあと時間をおかずに派遣延長を閣議決定していることから、総理が野党の声に耳を傾ける気がないことがわかります。さらに問題なのは、こうした大切な国際貢献に関わる件が国会を開会せず、国民の代表である国会議員間の議論もなく、そして、総理の国民への説明責任すら全く果たさずに決まってしまったことです。
報道によれば12日にもアメリカ産牛肉の輸入再開が始まるとのことです。国民の関心の高い国会議員年金廃止問題では、与党案に対し、総理は昨夜はこの案は実質廃止ではないと案を却下したにもかかわらず、今日になって一転し容認したことも明らかになっています。
国会が開かれない間に、大切なことが政府・与党内で決められています。民主主義の日本で、与野党の議論がないまま政府の思うように政策が決定されていくことは、選挙の結果による民意ではないと考えます。
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2005年12月5日(月)
失敗しては反省し
昨日、子ども達と「ハリーポッター」の映画を見に行きました。朝一番の上映時間に間に合うように行ったところ、すでに大行列…。今から並んでも席がない、との係員の案内を聞きながら認識の甘さを反省し、その足で別の映画館に向かうと「昼過ぎの上映ならばまだ整理券に余裕がある」と聞かされたのでその場でチケットを購入し、街をブラブラしながら時間をつぶしました。上映時間10分前に映画館に戻るとチケット売り場は長蛇の列!ハリーポッターの人気はすごいと子ども達と話しながら席に座って気付きました。小学生らしい子どもの姿がいないのです。確か、最初の映画館では子ども達と同年代の小学生の姿ばかりが目立ったのに…。で、気付きました。私たちが入った映画館は「字幕上映」。最初に目指した映画館は「吹き替え上映」だったのです。
気がついたと言えど、すでに後の祭りです。すかさず子ども達に聞きました。
「漢字、読めるよね!(私)」(小学2年までならば…)
「大丈夫だよ(娘)」
「むりかな(息子)」(おいおい、同じ勉強をしているのに反応が何故違う!)
この映画は英語で、日本語のテロップが出るものだけど、わかんなかったら聞いてね、と伝えたところ映画が始まりました。
さすが、人気映画です。例え、テロップの漢字が読めなくても映像を追いかけていれば内容がわかるほどの迫力でした。私も子ども達も、怖いシーンでドキドキし、ハリーが活躍するシーンでワクワクし、可笑しい場面では大爆笑。
いよいよ、字幕の映画も一緒に見られるようになったな、と感動しながら映画館を後にし「どうだった?」と聞くと
「全部、読めた!面白かった。(娘)」(さすが、本好きなだけある!)
「ねぇ、ママ、映画の中でハリーは本当に切られてるの?痛い?」(いや。映画の感想を聞いているの…)
まだ、字幕は早かったなと思い、自分の失敗を反省した夜でした。ところで、今朝子ども達を学校に送り出すと、息を切らして息子が帰ってきました。
「ママ!!定期きれてる!」
本当に私は肝心なところで失敗を繰り返すのです…。
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2005年12月2日(金)
「改革」
三位一体改革という名前だけは「改革」がついた国と地方の税財源政策がまとまりました。本来、地方の独自性を地方が自由にいかせるように、国が使い方までも指導してきた補助金を廃止し、補助金に見合った税源を地方に移譲し、地方が使い方を決めるという主旨であったものが、政府・与党合意によれば税源移譲ではなく、そのほとんどが国の負担部率引き下げにすり替えられてしまっています。結果、お金の使い道は変わらない上に、地方の負担額が増えるということになりました。国の補助負担金は確かに削減されましたが、他方で地方の負担が重くなり、なお国の関与が残ることが果たして「改革」なのか大いに疑問です。
一方でご高齢者に負担を押し付ける医療制度改革の大綱を政府・与党が了承。他には、07年度に定率減税が廃止され、所得税と住民税改正が行われることで、年収500万円の夫婦と子ども2人の世帯では、所得税は0のままでも、住民税は16万4000円と倍増するという試算も明らかになりました。(ちなみに、平成14年度では「夫婦と未婚の子のみの世帯」が全世帯の32.5%で最も多く、次いで「単独世帯」が23.5%、「夫婦のみの世帯」が21.4%で、政府の試算でモデル世帯として使われる「夫婦と子ども2人世帯」は実は世帯構造の平均ではないことが明らかになっています)
「官から民」、「規制緩和」で行われてきている政治の実態は、耐震偽造事件を見るまでもなく、その負担を「国民」の自己責任に課すという内容のもので、改革という名に値しないと思います。
昨日、開かれた民主党の両院議員懇談会では「党の再生」に向けた党機構改革案が了承されました。前原代表の主張する改革競争はもちろんですが、同時に、国民のための本当の改革を訴え実現していけるかどうかが、私達に問われていると痛感しています。
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2005年12月1日(木)
子ども達の安全を
広島で殺害された小学校1年生の女児を殺害したとして、日系ペルー人が容疑者として逮捕されました。容疑者逮捕を受けて女児のお父さんが文章を出されました。「容疑者が逮捕されても娘は帰ってくるわけではなく、悲しみは増すばかり」。読んでいて本当に胸がつまるものです。メディアでは逮捕を受け、容疑者の経歴や殺害の動機、そして、子どもの安全をどうするのか、といった報道がなされています。集団登校やスクールバスを活用すべきという意見にはうなずけますが、個々の家に帰るには必ず子どもが一人になる時間がうまれます。監視カメラをつけるべき、との意見もありますが、そのカメラを24時間常に人が見つめ、危ないと判断した瞬間に現場にすぐ駆けつける体制を整えない限り、犯罪抑止効果はうまれないと考えます。国会で、自治体でどうするべきか真剣に取り組む問題ではありますが、一方で周囲の大人がもっともっと子どもに関心を持ってもらいたいと願います。知らない子どもでも、行動がおかしいと思ったら大人が声がけをする。周囲にいる大人が子どもを見守る気持ちを持ってほしい、と願います。
他方、今朝の朝刊には4年前に東京女子医大病院で手術を受けた12才の女の子が医療過誤で亡くなり、業務上過失致死の罪に問われた医者の裁判で、無罪が言い渡されたとの記事があります。この女の子は中学校入学目前で、亡くなった後にご両親のもとに新しい制服が届いたそうです。子どもを持つ一人の母親として、やりきれない気持ちでいっぱいになりました。この事件では病院側のカルテの改ざんまでが明るみに出たにもかかわらず、裁判所は責任の所在は病院にはないと判断しました。極めて専門性の高い医療問題を裁判所だけで判断できるのでしょうか。裁判の過程に中立で専門性のある第三者が調査に関与する必要性を強く感じます。
国は「少子化対策」を声高に言います。でも、そこには生まれる子どもをどうやって増やすかという視点しかありません。私は、さらに、今生きている子ども達の安全を守り、子どもが健やかに成長する社会をどうやって創るかという視点を加味しないと、少子化対策にならないと考えています。