東京都議会議員選挙告示日の23日昼、蓮舫代表は三鷹駅北口で開かれた松下玲子(まつした・れいこ)公認候補の出陣式で応援演説を行った。松下玲子候補は、2期8年務めた元都議会議員で武蔵野市選挙区から立候補している。
蓮舫代表は、豊洲と築地の両立を表明した小池都知事がそれに伴う財政負担を明らかにしていないと指摘。「豊洲移転ですでに皆さんの税金が6千億円使われ、そのうち3700億円が借金。それを払うのは皆さんだ。さらに追加負担がいくらかかるのか。本来、その数値を、この都議選で出して戦うべきではないか」と問題視。それが示されていない以上、「都知事が間違った方向に行けば、『おかしい』とはっきり言える議員を選ぼうではないか」と呼びかけた。松下玲子候補については「議会人としての役割は議論、調査、ぶれずに物を言える能力だ。松下玲子さんにはその資質と役割を担うだけの覚悟がある」と紹介し、松下候補への支援を強く訴えた。
松下玲子候補は、有権者の声をできるだけ聞きたいとの思いから、昨年夏から地域を回り、現在まで1万5千軒を訪問。そこから多くのことに気がついたと述べ、「武蔵野市は少子高齢化を迎えている。老々介護のご夫婦。50代、60代の働き盛りの男性が早期退職し、1人でご両親の介護をしている方」などを紹介。「声にならないたくさんの声に接してきた」経験から、「誰もが安心して介護を受ける。サービスを拡充する。身近な地域に住み続けられる。日中の居場所づくりを進めていきたい」と目指す都政の一端を語った。
また、自身も子どもを産み、保育所探しで苦労した経験がある松下候補は、「保育園に入りたくても入れない。武蔵野市で120人と待機児童数が出ているが、その数字の裏には悲しみがある。実際にはその数にも入らない、申し込みをあきらめた人も入れると、400人にもなると言われている」と待機児童問題の現状を分析。「子育て支援を未来への投資と位置づけ、武蔵野で、東京で安心して子どもを産み育て、仕事も続けることができる子育てしやすい東京に変えていきたい」との考えを示した。
辻元清美衆院議員も大阪から応援に駆け付け、「東京には大阪のようになって欲しくない」と維新の会がもたらした政治の弊害について語った。「橋下徹さんという人気者が出てきて、『維新』、『維新』だった。その大阪が今どうなっているか。介護も子育ても生活保護で苦しい人も『切り捨てだ』と言っている。その時のブームだけに頼って、今まで落選していた人が『維新』というポスターを貼ったら皆当選したが、今は不祥事だらけ」と実態を紹介。「何ちゃらファーストもよく似ている」と、大阪での経験を踏まえて指摘し、東京の有権者に警鐘を鳴らした。
地元の菅直人衆院議員も弁士を務め、小池都知事の豊洲問題に触れて「結局、豊洲に移転すると言っているのではないか。安全が確認されていないと言いながら、豊洲に移転する。言っていることがおかしい。これでは自民党都議団が言っていることと全く同じだ」と痛烈に批判した。今回の都議選にあたって「有権者の眼力、選択する力が問われている」と指摘し、立候補した松下玲子さんは「ぶれないで、地域に根差して頑張っている」と紹介し、皆さんの力で都議会に戻してほしいと訴えた。
泉健太衆院議員、長浜博行参院議員をはじめ、地元や各地の自治体議員も松下候補の応援に駆けつけた。
本文、動画は民進党HPより転載