小沢3原則、総理の提案

昨日、福田総理は記者会見を行い、「道路特定財源を09年度から一般財源化する」と話されました。08年度予算案では「道路特定財源は維持。今後10年かけて59兆円が必要。暫定税率は撤廃しない」としていただけに、来年度からとはいえ『特定財源』を廃止し、『一般財源化』するとの判断は素直に評価したいと思います。
ただし、自民党幹事長、政調会長を始め、党の要職におられる方や、重鎮と呼ばれる方々から、総理のこの会見と内容を積極的に評価していない発言が相次いでいることを見ますと、民主党に政治判断を求めるボールを投げる前に党内をまとめていただくことが先ではないかとも思えます。

昨日、党所属議員に『小沢3原則』が配布されました。
1:地方分権を進めるためにも、道路財源を平成20年度から完全一般財源化させる。一般財源のうちの多くと補助金とを併せて地方に配分し、地方を再生させる。
2:暫定税率の即時廃止。年間2兆6,000億円の事実上の減税対策にもなる。庶民の暮らしを救う。
3:今国会でも明るみにでた官僚天下りの完全廃止。天下りをなくせば国や地方の行政は劇的に変わる。

個人的には、総理が提案された一般財源化は、民主党が求め続けていたもので、総理の判断には同意をします。他方、「暫定税率」について総理は、暫定税率分を含む税率を「検討」するとしているものの、現行水準から引き下げることは難しいとの見解を示されましたが、国会で次々に明らかになっている無駄遣いを見ると、その税率が果たして適正かどうかについての協議は必要であり、私たちが主張する「減税」との観点からの協議も行う余地がないことに疑問を感じます。

今朝の新聞は揃って「民主、提案拒否へ」といった記事が並んでいます。
道路特定財源に根付く天下りを廃止し、無駄遣いを一掃する。そして、道路を最優先するのではなく、地方が望む政策を地方の判断で行える一括交付金化を私たちは提案しています。その意味で今回の総理の提案は、一般財源化するとはいうものの、道路の中期計画を作成し道路を作るとしているため、私たちとは根本的な考え方が違うように受け止めました。

小沢3原則とはどういうもので、総理の提案とは何が違うのかを、我が党の代表が発信することが求められると同時に、総理提案について与野党が歩み寄れない場合、税金の使い道について、総理は国民に「信を問う」べきではないかと考えます。

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